おぶせびと

2018年01月11日

長野県の市町村で最も面積の小さな「小布施町」という町があります。名前こそ知っていましたが、実際に訪れたことはありませんでした。

私の過去の作品をいくつか観ていただいたのがきっかけで、小布施町のまちづくりのドキュメンタリー映像の制作依頼が舞い込んできました。

小布施町もかつては多くの地方自治体が抱える高齢化、過疎の問題を抱えていましたが、住民たちによる積極的なまちづくりが行われた結果、今では人口1万人の町に年間100万人の観光客が訪れるという、日本のまちづくりのトップを走り、国内はもとより海外からも視察が絶えません。

まちづくりのお手本のような小布施町のドキュメンタリー制作というミッションは、それまで縁もゆかりもなかった私にとって大きなプレッシャーになりました。
加えて、調べると小布施町は「栗と北斎と花のまち」と呼ばれているそうですが、取材が始まったのが12月初旬、納期が3月末ということで、花も咲いていない、栗も果樹の収穫も終わった、年間を通して最も観光客の少ない冬の時期に取材と撮影を行わなければなりません。

前述のように小布施町のまちづくりへの取り組みは有名で、既に書籍になっていたり、ネット上で記事も容易に見つけることができます。そうした中、いま映像化をする意味があるのか、何を撮ればいいのか、非常に悩みました。

それでまずは手始めに、コーディネーターの方と一緒に小布施町長を筆頭に町のキーマンの方たちとお会いして実際にお話を聞くことから始めてみました。

この地で生まれ育った人、都会からのUターン、Iターンして農家になった人、大学卒業後に移住してきた人、様々な背景を持つ人たちにお会いして話を聞くことができました。

最終的に7名の方とお会いし、話を聞くうちに小布施町の魅力は、この地に住まう人の魅力なのではないか、という結論に至りました。会う人会う人が魅力的で自然と親近感が湧きます。
懐が広いのでしょう、よそ者の私を温かく迎え入れてくれ、取材や撮影の間、常にもてなしを受けているような感覚がありました。

撮影で何度も通ううちに、すっかり小布施町に魅了されてしまったのは言うまでもありません。
このフィルムは小布施町に住む魅力的な人たちにフォーカスしたドキュメンタリーです。彼らの生き様は、日本のみならず世界のまちづくりのヒントになるかもしれません。


<受賞アワード>
Los Angeles Independent Film Festival Awards: WINNER (BEST DOCUMENTARY SHORT – MAY 2017)
Hollywood International Independent Documentary Awards: WINNER (AWARD OF RECOGNITION – MAY 2017)
Direct Monthly Online Film Festival: WINNER (BEST FILM OF THE MONTH JUNE 2017)
Direct Monthly Online Film Festival: WINNER (BEST DIRECTOR OF THE MONTH JUNE 2017)
Around International Film Festival Barcelona 2017: WINNER (BEST SHORT FILM)…もっと見る
The Monthly Film Festival: WINNER (2017 April – Trailer of the Month)
Ouchy Film Awards 2017: Fourth Season Best Documentary
European Cinematography AWARDS (ECA): Finalist
The Monthly Film Festival: Finalist (2017 May – Documentary of the Month)
Atlanta Docufest 2017: Semi Finalist

<作品クレジット>
監督/脚本/撮影/編集:タカザワカズヒト(タカザワカズヒト写真映像事務所)
作曲・ギター:成川正憲
コーディネーター:岡本俊太郎、大宮透
撮影アシスタント:中村賢志、梶原愛美、飯田雄平、神山透、高澤千可子
翻訳:山田晃永
タイトルデザイン:林映寿
出演:市村良三、林映寿、桜井昌季、小林秀樹、岩本敦、清水一宏、大宮透

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